逆断層型と正断層型が連続発生、マグネチュード7級が2回 2012年12月7日の地震 [時事ネタ]
昨年2012年の12月7日に発生した三陸沖の地震が、「正断層」と「逆断層」という違う仕組みに依る地震が連続して発生していたと東京大学地震研究所が政府の地震調査委員会で発表した。
気象庁は宮城県の石巻市で最大1メートルの津波を観測した同地震を当初は日本海溝東側、海溝の外側で起こった「アウターライズ型」地震として発表、マグニチュード(M)7.3としたが後日、震源地を約40キロ北西の日本海溝の内側に修正し規模もM7.4に修正した。同庁では昨年の地震発生後に「単純なアウターライズ型の地震ではない可能性が高い」と発表していた。
最初は海溝外側で「逆断層」のM7.3の地震が発生し、数十秒後に海溝の内側で「正断層」のM7.4の地震が連続して発生した。今回の様に異なるメカニズムの地震が連続して発生するのは極めて稀なケースである。
そもそも断層自体が押し合って起こる「正断層」型の地震と断層を引き合って起こる「逆断層」型の地震では全くメカニズムが異なる。東日本大震災は「逆断層」型で太平洋プレートが陸の下に大きく沈み込んだため、「正断層」型のアウターライズ型地震が発生しやすい状況であるとしていた。
地震調査委員会は日本海溝の東側で起きるM8級のアウターライズ型の地震発生確率に関して、10年以内に1~2%、30年以内に4~7%と評価している。